旅館 伊香詰所

文字サイズ

伊香詰所の歴史

 幕末、蛤御門の変(1864年)で京都は4度目の大火に包まれ、東本願寺も大部分が消失した。この再建(始まり1880年)のため、全国から真宗大谷派の門徒が家業をなげうって京都に集まり、15年に渡り再建作業に奉仕した。この時、門徒が寝泊まりしていた所が『詰所』で、当時、東本願寺周辺には全国各地方の名を冠にした詰所が70軒も存在していた。  その詰所の中で、滋賀県北部に位置する旧伊香郡(現在は長浜市)の詰所が「伊香詰所」である。
 当時の伊香詰所は寝泊まりするだけでなく本山の高僧や学僧が来て、法話や仏法の話をするといった質の高い聞法の場でもあり、旧伊香郡の住民からは「お講屋(おこや)」の名称で親しまれていた。

 しだいに、詰所は地方から参拝に来る人々に低料金で宿泊できる施設となり、伊香詰所は1960年に一部改築され新館が完成すると、学生の下宿としても利用され始めた。
 現在では、法人化され2006年4月に鉄筋コンクリート4階建てに建替えられ、賃貸住宅併設の「旅館 伊香詰所」となり、広く一般観光客、ビジネス等に利用して頂いている。

以前の伊香詰所
現在の伊香詰所

「十日講」で使用される
詰所内にある仏壇

 今でも伊香、東浅井、飛騨、富山、砺波の5つの詰所が一同に集まり、教本を読んだり法話を聞いたりする「十日講」が各詰所持ち回りで行われている。




ご予約は、お電話で承っております。