伊香詰所の歴史
幕末、蛤御門の変(1864年)で京都は4度目の大火に包まれ、東本願寺も大部分が消失した。この再建(始まり1880年)のため、全国から真宗大谷派の門徒が家業をなげうって京都に集まり、15年に渡り再建作業に奉仕した。この時、門徒が寝泊まりしていた所が『詰所』で、当時、東本願寺周辺には全国各地方の名を冠にした詰所が70軒も存在していた。
その詰所の中で、滋賀県北部に位置する旧伊香郡(現在は長浜市)の詰所が「伊香詰所」である。 しだいに、詰所は地方から参拝に来る人々に低料金で宿泊できる施設となり、伊香詰所は1960年に一部改築され新館が完成すると、学生の下宿としても利用され始めた。 |
以前の伊香詰所 |
現在の伊香詰所 |
「十日講」で使用される 詰所内にある仏壇 |
今でも伊香、東浅井、飛騨、富山、砺波の5つの詰所が一同に集まり、教本を読んだり法話を聞いたりする「十日講」が各詰所持ち回りで行われている。 |